自律神経失調による冷えを防ぐ
冷えの原因のひとつに、自律神経失調があります。
クーラーにあたりすぎたり、生活リズムが不規則だったりすると、自律神経失調になりやすいと言われています。
人間には、気温やストレスなど外部の環境が変化しても、体内の環境を一定に保とうとするホメオスタシスという機能があり、自律神経はこの働きを担っています。
自律神経には、身体に活動を促す交感神経と、休養を促す副交感神経があり、この2つの働きを切り替えることによって生命活動を支えています。
たとえば、人間は昼に活動して夜に眠りますが、昼には交感神経が働いて身体の動きを活発にし、夜には副交感神経が働いて身体を休ませるからなのです。
自律神経失調になると、交感神経と副交感神経の働くバランスが上手く取れなくなり、血液の循環も悪くなります。
手足や内臓が冷えていれば、身体は心臓を動かしたり血管を拡張したりして、温かい血液をその部位に送ろうとするものです。
しかし、クーラーの効いた部屋にずっといたりすると、自律神経が働かなくてもいいと思い込んでしまい、いざ寒い場所に行っても血液を送らなくなってしまうのです。
その結果、冷えた部位はますます冷えていき、慢性的な冷え性になってしまいます。
自律神経失調への対策としては、自律神経調整薬を服用しながら、クーラーの温度を上げるなど生活改善をしていく方法があります。
また、精神的なストレスが原因の場合は精神安定剤の服用やカウンセリングにより改善を目指します。
気温の変化に弱く身体が冷えやすいと感じたら、原因に応じて神経内科か心療内科を受診して対策を検討することをお勧めします。