知っておきたい女性の冷え性対策

女性に多い冷え性対策について紹介しています。体の内側からの対策、そして外側からの対策、両方上手にやっていきましょう。

頻尿は冷えが引き起こしている

頻尿の原因のひとつが"冷え"であることを知っていますか?

 

冬の寒い時期だけでなく、夏もクーラーの効いた部屋や電車内などで、何度もトイレに行きたくなってしまう場合は、冷えからくる頻尿を疑いましょう。

目安として日中で8回以上、夜間で2回以上の排尿があれば、頻尿と言われています。

また、1回の尿量が少なかったり、逆に多すぎたりすることもあるようです。

 

身体の余分な水分は、汗と尿になって体外へ排出されます。

しかし、汗をかきにくいタイプの冷え性の人は、どうしても尿として水分を排出せざるを得なくなり、頻尿になってしまうのです。

特に女性の場合は筋肉量が少なく、汗をかきにくいことが原因で頻尿になりやすいようです。

 

頻尿への対策としては、以下の方法が挙げられます。

・筋肉トレーニングなどで負荷をかけて筋肉を増やし、基礎代謝量を上げる

・クーラーの設定温度を上げるか、クーラーが強く効いているところへの出入りを避ける

・ぬるめのお湯に長時間入浴し、全身を温める

・定期的に有酸素運動を行い、汗をかく習慣をつける

・冷たい飲み物は摂らず、温かい飲み物を摂るようにする

 

基本的には汗をかくようにするという対策になりますが、汗は体温を下げるためにかくものなので、汗をかきすぎるとかえって冷え性を引き起こしてしまうことがあります。

特に肥満傾向で汗っかきの人は、運動することでますます冷えてしまう可能性がありますので、まず入浴や熱い飲み物などで内臓を温めるようにするとよいでしょう。

 

ただの冷えと油断せず、しっかりと対策を取り、わずらわしい頻尿を防ぎましょう。

 

 

深刻な病気につながる内臓冷え

手足が冷えていないのに、厚着をしても寒く感じたり、夏でも風邪をひきやすかったりする場合には、内臓型冷え性を疑いましょう。

 

外気が冷たくなると、身体は体温を保持するために血液を体の中心部に集めます。

 

ですから、身体機能が正常であれば、末端の手足が冷たくなっても、内臓が冷えることは考えにくいのです。

 

ところが、自律神経失調などで血流に異常があると、寒いのにどんどん末端まで血液を流してしまい、手足は温かいのに肝心の内臓部分が冷えてしまうことがあるのです。

 

特に夏は熱を体外に放出しやすくなっており、クーラーなどで冷やされると、あっという間に冷えてしまうので要注意です。

 

内臓が冷えていると体温も下がりますので、10分計の体温計を使って体温を測定することで判定できます。

 

36.3度以下の場合は内臓型冷え性の可能性がありますので、対策を講じることをお勧めします。

 

腎臓が冷えると膀胱炎に、胃腸が冷えると機能性胃腸障害で便秘や下痢になりますので、このような症状のある人は体温を測ってみましょう。

 

さて、内臓型冷え性への対策としては、以下の方法が挙げられます。

・身体を温める食べ物を食べ、身体を冷やす食べ物を食べない
有酸素運動とストレッチや、ヨガなどを組み合わせて適度に運動する
・冷たいものを食べたり飲んだりしない
・半身浴などで長めに入浴して身体を温める
・クーラーの設定温度を上げて外気温との差を少なくする
・腹巻きやマフラーなどにカイロを入れて温める

 

靴下の重ね履きは、締め付けが強すぎるとかえって内臓への血流を悪くしてしまうので、締め付けの少ない靴下を使用するようにしましょう。

 

自律神経失調による冷えを防ぐ

冷えの原因のひとつに、自律神経失調があります。

 

クーラーにあたりすぎたり、生活リズムが不規則だったりすると、自律神経失調になりやすいと言われています。

 

人間には、気温やストレスなど外部の環境が変化しても、体内の環境を一定に保とうとするホメオスタシスという機能があり、自律神経はこの働きを担っています。

自律神経には、身体に活動を促す交感神経と、休養を促す副交感神経があり、この2つの働きを切り替えることによって生命活動を支えています。

たとえば、人間は昼に活動して夜に眠りますが、昼には交感神経が働いて身体の動きを活発にし、夜には副交感神経が働いて身体を休ませるからなのです。

 

自律神経失調になると、交感神経と副交感神経の働くバランスが上手く取れなくなり、血液の循環も悪くなります。

手足や内臓が冷えていれば、身体は心臓を動かしたり血管を拡張したりして、温かい血液をその部位に送ろうとするものです。

しかし、クーラーの効いた部屋にずっといたりすると、自律神経が働かなくてもいいと思い込んでしまい、いざ寒い場所に行っても血液を送らなくなってしまうのです。

その結果、冷えた部位はますます冷えていき、慢性的な冷え性になってしまいます。

 

自律神経失調への対策としては、自律神経調整薬を服用しながら、クーラーの温度を上げるなど生活改善をしていく方法があります。

また、精神的なストレスが原因の場合は精神安定剤の服用やカウンセリングにより改善を目指します。

気温の変化に弱く身体が冷えやすいと感じたら、原因に応じて神経内科心療内科を受診して対策を検討することをお勧めします。

 

 

冷え性になったときの症状を知る

暑いときはクーラーで涼しく、寒いときはヒーターで暖かくすることができる現代の生活では、自分が冷え性であることを自覚することが難しい場合があります。

 

そこで、冷え性になると現れる身体の症状を知り、冷え性かどうかを判定して、早めの対策を取れるようにしましょう。

 

●頭痛・肩こり
冷え性が悪化すると血液が全身に行き渡らなくなり、頭が痛くなったり肩こりがひどくなったりします。
肩こり対策で体操やマッサージをしても、肩こりが治らない場合は要注意です。

 

●風邪
自律神経の働きが弱まると自身の体温を適切に調整できなくなり、結果風邪をひきやすくなってしまいます。

 

●腹痛・下痢
手足と同様に冷えやすい部位がお腹です。
お腹にトラブルを感じたら、お腹の冷えを疑いましょう。

 

●集中力の減退
脳への血流が悪くなると集中力が低くなり、やる気がなくなります。

 

●肌荒れの悪化
全身の代謝が悪くなり、吹き出物などで肌が荒れると治りにくくなります。
アレルギーがある場合は、アレルギー症状がひどくなることがあります。

 

●消化不良
自律神経の働きが弱くなると、唾液や胃液などの消化液の分泌が少なくなり、食べたものを消化できなくなります。

 

●生理不順
自律神経の働きが弱まることでホルモンバランスが崩れ、生理不順になります。

 

●貧血
冷えのために末端の毛細血管が収縮すると、酸素が行き渡らなくなり、貧血でだるくなります。

 

●不眠
人間は体温が上がらないと眠気を感じないので、手足の冷えが気になって眠れなくなる場合があります。
クーラーをつけたままで寝るのはNGです。

 

 

冷え性になる原因を知っておこう

冷え性の原因は、主に血流が悪いことです。

 

血流が悪くなる理由としては以下の4つが考えられますので、日頃から対策を考えておきましょう。

 

1.衣服による締め付け
身体の線に沿った服は、女らしさを強調して素敵に見えるので、近年人気が出てきています。
また、ボディラインを整える補正下着などを着用する女性も増えています。
おしゃれとしては良いのですが、身体を強く締め付けていると、血管が圧迫されて血流が悪くなってしまいます。

 

2.体を冷やす食材
パンや白飯など色の白い食材や、白菜やもやしなど色の薄い食材は、身体を冷やすと昔から言われています。
また、暑い地方の食材や柔らかい食材も、身体を冷やす傾向があります。
これらの食材を多くとると、体内から冷えるだけでなく、血液の粘度を高めて血流を悪くしてしまいます。

 

3.クーラーなどの冷暖房機器
人間の身体は、外気温に適応して体温調整するようにできています。
クーラーなどで室温を一定にしてしまうと、皮膚神経の外気温を感知する機能が弱まり、自律神経も上手く働かなくなって血液の循環を阻害します。

 

4.運動不足による筋力低下
運動しない人は心肺機能が低下しており、運動する人に比べて全身に血液を送る力が弱いことがわかっています。
また、筋肉が硬いと、血管を圧迫して血流が悪くなります。
血液の流れを良くするためには、有酸素運動や筋肉トレーニング、ストレッチなどが効果的です。

 

「手足が冷たい」「お腹が冷える」などの冷え性の症状を自覚したら、日常生活に血流が悪くなる原因を取り除くなどの対策をするとよいでしょう。

 

冷え性になるしくみを知る

寒い冬はもちろん、夏になってもクーラーなどで手足が冷えて、体調を崩す場合がありますね。

冷え性への対策を立てるために、冷え性がどのようなしくみで起こっているのかを知っておきましょう。

人間は恒温動物であり、外気が多少変化しても、同じ体温になるように調整しています。
この体温調整の働きが上手くいかなくなると、体の各所に冷えの症状が現れます。

体温調整が上手くいかなくなるのは、「皮膚神経」「自律神経」「血流」が主な原因と考えられます。
「皮膚神経」には、外気が暑いのか寒いのかを感知する役割と、外気から体を守る役割があります。
クーラーの効いた部屋にいると、外気との温度差で皮膚神経が麻痺してきて、暑さや寒さをきちんと感じることができなくなります。
外気の温度を感じられなくなれば、体は自身の体温をどう調整していいのかが分かりません。

心臓の動きや発汗など、自身が意識的に動かせない身体活動をコントロールしているのが「自律神経」です。
自律神経には、体を活動状態にさせる交感神経と、休養状態にさせる副交感神経があるのですが、そのバランスが崩れると上手く体温を調整できなくなります。
睡眠不足などの生活リズムの乱れや精神的なストレスも、自律神経の働きを弱めると言われています。

座りっぱなし、または立ちっぱなしの仕事をしている場合は、「血流」の悪さも冷えを引き起こします。
せっかく体が血液を温めても、末端まで運ぶことができない状態になっているからです。

クーラーやヒーターなどの機器に頼らない、生活リズムを整えるなど、日常生活で冷え対策を行っていきましょう。